2021/10/06 18:19

こんにちは。

革と珈琲のSCENTです。


ほっとひと息ブレイクタイム、集中したいここぞというときや大切な人との楽しい時間、その傍らに一杯のコーヒーがあるというシチュエーションは誰もが想像できるのではないでしょうか。


そんな何気なく日常にとけこんでいるコーヒーですが、そもそも人々が最初にコーヒーを飲み始めたのはいつなのでしょう?


今日はそんな「いつからコーヒー飲んでるの?」をテーマに有名な伝説についてお話ししていこうと思います。



コーヒーの起源にまつわる3つの伝説

コーヒーと人類の出会いについては伝説がいくつもあるのですが、特に有名な3つをご紹介したいと思います。



1.山羊飼いカルディの伝説


9世紀、エチオピアで山羊飼いをしていた少年カルディが夜になっても興奮した様子で眠ろうとしないヤギに気づきます。


よくよく見ているとそのヤギたちは赤い実を食べているようでした。


不思議に思いカルディ少年も食べてみると精気がみなぎり元気になってきます。


これはすごいということでカルディ少年が修道僧たちにすすめると、なんと夜中の儀式で眠くならず修行に励むことができたのです。


そうして修道院で秘薬として使われるようなった、という伝説です。



2.イスラム教徒シーク・オマールの伝説


13世紀、モカ(現在のイエメン)で伝染病が流行っていました。


イスラム教修道者のシーク・オマールは祈祷によってその大勢を救っていました。


ある日その評判をきき自身も治してほしいと王女がやってきます。


オマールは見事に治してみせるのですが、なんと王女に恋をしてしまいそれによって王様の怒りを買ってしまいます。


罪に問われ追放されたオマールが山の中で食べ物を探していると小鳥が赤い実を食べているのを見つけます。


自身も食べてみると活力がわいてくるのを感じ、これをもって病人を救いその功績で罪を許されます。


そしてモカに戻ったオマールがその効能を広めた、という伝説です。



3.イスラム律法学者ゲマレディンの伝説


アデンというアラビア半島南端の都市で研究に励んでいた律法学者のゲマレディン。


しかし研究に没頭するなかで体調を崩してしまいます。


そこで以前エチオピアを旅した際に現地の人々が赤い実を煮出して飲んでいたことを思い出し、それをゲマレディン自身も試してみたのです。


すると元気を取り戻し眠気までもなくなったのです。


後にこれを眠気覚ましとして修道者たちにもすすめ、だんだんと職人や商人にも広まっていった、という伝説です。




そしてコーヒーは世界へ

これらの伝説は確かな文献などが残っておらず、後世の脚色もあるとされています。


それゆえに「伝説」とされているのです。


そして共通しているのは眠気覚ましや活力剤として、つまり現在の嗜好品としてよりも薬に近いものとして広まっていったようです。


こうしてコーヒーと人類の出会いから、人々の生活にコーヒーが寄り添う現在までの長い年月に想いを馳せると目の前の一杯のコーヒーがなんだかより一層愛しく楽しくなりそうです。


読んでいただきありがとうございました。